箱の日記
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いつのまにか自分の誕生日が過ぎていた
引っ越しをすることになり
使われていなかった部屋のカーテンを開けると
そこには つけたまま一度も開けられないままの果実酒が
あった
きっといっしょに飲んで酔っぱらって僕にからんで
最後には一緒でよかったことについて語り合う
そんなことのためにこの酒瓶は眠っていたのだ
もしもまた巡り合わせがやってくるのなら
このお酒は そのときまでとっておけるだろうか
それとも
あたらしい生活のために捨てた方がいいだろうか
いろんな選択肢が紙切れみたいに もうすぐの七夕のために
この部屋中に散らばっている
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