まったりぐったり日記 メモ 夏古
2003年09月11日(木)  責難は成事にあらず
なんか亀井さんの
「小泉さんと反対の政治をすればいいんです」
って言葉聞くと、華胥(十二国記)にあった、「責難は成事にあらず」を思い出す。
「責めたり非難することは簡単だけど、正しいことをしている訳ではない」っていう意味。
反対にすればいいってもんじゃないんだよね、政って難しい。

結局今日もブックオフへは行かない。
だってそんな気分じゃないから。
なんだろ、11日だからかな、あんまり調子よくないや。
なんだかどうでもよくなってきちゃった。
それは良くないって分かってるのに。うーん、うーん。
今泣くことが出来たらちょっとは楽になれる気がするのに。
もう涙も出なくなってしまった。
何にも面白くない。何にも楽しくない。何にも悲しくない。何にも悔しくない。
つまんない。
あー、景色とか見るの好きなのにな。
「好き」と楽しいとか面白いとか悲しいとかは別物なんだな、知らなかった。
つまらん。
楽しいこととか嬉しいこととかいっぱいあるって知ってるけど、もうなんかどうでもいいや。
贅沢病だ。
この世界には笑えない生活をしてる人だって沢山いるわけで。
それなのに私は笑えないと愚痴をこぼしてる。贅沢。
正直本当にどうでもよくなってきた。
病気を治すことも、死ぬことも生きることも。家から出ることも出ないことも。
「劇団に入ったら?」ってなんだ。
私のどこを見てこの16年育ててきたんだろう。
自分のことを認識し始めたばかりのこの私でさえそれはやりたいとは思わない。
夢って自分がやりたいことなわけで、私はそんなことしたくない。
見てるだけで充分だし、人に何かを与えられるような人じゃない。
自分が満足できればそれでいいんだ。
狂ってるな、ほんとに。
なんかこれ書くのもめんどい。

コンコルド(パチンコ)のCMがスバラシイ。
娯楽惑星コンコルドシリーズ、すごい展開になってきたなあ。
まさか静岡にしかなかったとは、そりゃあ驚きだわ(笑)
早く次回作が見たいなあ。


----------------------------

「わたしは結婚なんて絶対しないんですから。顔も名前も知らない男の元へ嫁げだなどと。お父様なんか、もう知らないわ」
ぶつぶつと口の中で文句を言いながら、この国の王女ティーナは窓の下の庭へと続く布を引っ張って結び目が取れないか確かめていた。
「ちゃんとくっついてるわね。よいしょっと」
窓に足をかけて布にしがみつく。
「せーのっ」
窓枠から両足が離れた。と思ったが、どうやら手が布からすべってしまったようで、足は布に絡みつかなかった。
「きゃっ」
悲鳴を出す前に地面に落ちた。……もっとも、地面ではなく人の上だったのだが。
「いってー!」
その声で、一瞬気絶していたティーナは目を覚ました。
「あっ」
「そうだ。おい、あんた! 大丈夫だったか?!」
がばっという音と共に、ティーナの視界に男の姿が映った。
「だ、大丈夫……」
「そうか、それなら良かった。起きあがれるか?」
そこでティーナは初めて自分が人の上にいると気が付いた。
「きゃっ」
慌てて起きあがって詫びる。
足とはいえ、人の上に落ちてしまったのだ。怪我どころではないだろう。
「す、すみません。あの、お怪我はなされませんでした?」
おずおずと聞くが、男は平気とだけ答えて起きあがった。
「ごめんなさい! わたし、下に人がいるだなんて全然気が付かなかったんです。本当に、お怪我はされてないのですか?」
「本当に大丈夫だって。気にするな」
男はそう言ってぽん、と頭を触った。
その鷹揚な言い方も、王女の頭を撫でることもするような人物は、この城内にはいない。なにしろこの国で王女であるティーナの顔を知らない人はいないのだから。
よく見ると、男は20前後の歳で、兵士の恰好をしていなければ貴族でもなかった。見るからにあやしいというわけではなく、それなりの服装をして気品が漂っている。
貴族だったら、一度くらいは見たことがあるはずだ。しかもこんなに顔立ちが良ければ尚更。
どこから城内へ入ってきたのだろう。まさか逆賊ではなかろうか。
「あなたは誰です? 貴族でもなく兵士でもない格好で、この神聖なるレノラ国の城内にいるとは。もしや王の命を狙う逆賊ですか?!」
逆賊という言葉に男は笑った。
「まっさか。俺は隣のファス国のサーリだ。王の命なんて狙ってない。善良な一市民さ」
「逆賊でないのならば、なぜこの城内にいるのですか?」
ティーナは口調を強めたまま問うた。逆賊でもなく兵士でもなく貴族でもない隣国の男が城内にいるのだ、おかしい。
「あーっと。――これから兵士に雇ってもらおうと思ってたんだけど、ちょっと迷ってさ」
「兵士になる、って自分の国でなさればいいじゃないですか」
「……」
サーリと名乗る男は黙った。
「やはり逆……」
逆賊なのか、とティーナが問おうとしたとき、サーリが呟いた。
「……結婚、させられそうなんだ。それで家、出てきた」
『結婚』と聞いてティーナははっと口をつぐんだ。自分も同じ理由で家出をしようとしている。
「23だから、そろそろ結婚しなければならないし。名前も知らなければ、顔も知らない相手と結婚なんて俺には出来ない」

あーあ、なんでこんなことになっちまったんだ?


くっそー、明日に続く。
未来 / 目次 / 過去
Powered by NINJA TOOLS

My追加