みやにっき
詩人を名乗ることにした。

2002年07月02日(火) そのままのかっこうでは人前に出ないものとされる。

んー。
さっき,起きてネットつなげてあちこち見て回って。
いろいろと思うところあったけど,わざわざ言ってもなあ。
わざわざ忠告したいくらい愛してないから。

と,いきなり不愉快に始まってみましたがみやにっきです。



さて7月2日の日記ですか。

この日は全校朝の会がありました。
なかなか場に臨むことができない子どもを担当しているときは。
こうした集団での活動をするのはなんだかやるせない。
一年とか二年かかってようやく,みんながいる体育館にはいることができるようになった子たちだから。
静かに話を聞く場面でも,静かにじっとなんてできる段階じゃないんだな。
ずっと騒いだり歩き回ったり身体を動かしたり奇声を発したりしている。
同じ場にいる他の子たちの「聞く権利」を侵害しちゃってるかなー,と。
申し訳なく思うが…だからと言ってこの子らを出て行かせるのも違う。
何が良くて何が正しい方法なのか未だにわからない。

ごめんね,ごめんね。キミタチ悪くないのにね。どっちも悪くないのに。
何が悪いのでもなくても,日常に悲劇は起こっている。
何も誰も悪くないのに。

こういうとき,ここが養護学校でよかった,と。正直に思う。
いわゆる「健常者」である,教師側の問題として。
見慣れているから誰も疑問に思わないし,文句も言わない。
「わがままだ」とか「おかしい」とか,言わない。
普通学校で障害児が少数だったら,すぐに「出て行け」って言われるんだろうな。
公共の施設の中だったりしたら,みんなじろじろと見るのだろうな。
なんでこんな場所に来るんだ連れて来るんだ非常識な,て,思われるのだろうな。

この子らがいない世界。が。常識。
例えば小さい子を連れた母親が。
例えば足の悪い年寄りが。
きっと私らは迷惑になるから,と。背を丸くする。

見慣れて感覚が鈍ってしまっている,とは言いたくない。
中にいる僕としては,外の人に「見慣れてくれ」と,言いたい。
無理なのはわかっているのだけれどもね。
なんで,障害者,特に知的障害者の施設は町外れに建てられるのだろうね。
なんで,特別養護老人ホームは町外れに建てられるのだろうね。
要するにそういうことだ。
みんなのいる体育館に,平然と,入れてもらえないのが現状なんだ。
きっと入っちゃいけない,きっとみんなのとこには行っちゃいけない。
きっと迷惑だから。きっとみんなと同じにできなくて迷惑だから。
障害をもっている人もその家族もそう思っている。
保護者に「先生たちも大変ですよね,すみません」て言われるの,やなんだよ。
どちらも誰も何も悪くない。悪くないのに。

駅で。街で。あちらこちらで。
「あの人ちょっとおかしい」「こっち来ないでほしい」と思うのを。
責めることができないの,知ってる。
この人たち一生,知ろうともしないのだろうな,と。かなしくおもうけれども。
いつか,自分が何を言ってしまっていたのか,気づくといいな。

ああ。
『尊い仕事』なんて就きたくなかった。
そんな言葉で遠くに押しやられたくなかった。
大変だねとも偉いねとも素晴らしいねとも,私にはわからないよとも。
言われたくなかった。
共感しろなんては言わない。他人は他人なのに,共感できると思われるのはいやだな。
だからと言って「自分は障害のことなんて知らないんだからしょうがない」と開き直られるもいやだな。
人と人とはわかりあえないから,分かり合えなくて当然だから。
だから何もするなって言うのかなあ。
それは偽善だって,言うのかなあ。

僕はいつもこの子たちと体育館の入り口に立って。
入っていいだろうかね,どうだろうかね,だめだろうかね。と。
この体育館は入ってもいい体育館だろうかねえ,と。
少し困って,微笑みあうのだ。

僕は障害をもっていないから,障害について語っちゃいけないのかなあ。
差別してほしくないって言っちゃいけないのかなあ。
じゃあ,障害をもった子の親は,いつまでもちっちゃくなってなきゃいけない。
養護学校の教師もちっちゃくちっちゃく。
世の中に対して申し訳なく思ってなきゃいけない。
この子たちを愛してしまってごめんなさい,て。
もう少しでもみんなでしあわせになりたいって思ってしまってごめんなさい,て。
僕の好きな人にしあわせになってもらいたいって思ってしまってごめんなさい。
共に生きている僕自身がしあわせになりたいと思ってしまってごめんなさい。
ごめんなさい,ごめんなさい,ごめんなさい。

それを偽善と呼ぶなら,この世の愛情なんて全部,嘘だ。

実際に教師になってみるまで,教育というものを軽蔑していた。
人が人を教えるなんてなんておこがましいとか思っていた。
でも実際にやりはじめてみて。
これくらいかなしい仕事ってそうそうないんじゃないかと思った。
あきれるくらい,何もできやしない。
何もできないのに,いろいろなことばかり知る。見せ付けられる。
無力感に打ちひしがれながら必死でできることを探す。
それでもあなたを愛している。
それでも世界は美しい。
泣きながら,叫び続けている。
世界を憎めるものなら憎んでしまいたい。
世の中が悪いんだ周囲が悪いんだあんたが悪いんだ,と言ってしまいたい。
でも誰も何も悪くないから。
それでもあなたを愛している。
それでも世界は美しい。
叫び続けている。

黙って,穏やかに微笑みながら。

言いたいことはまだ死ぬるほどあるけれども。
全部が全部現在進行形で僕の中でしっとり納得していないので,書かない。
何かいろいろと考える日々です。
いろいろと感じられる感性をもっているだけ,僕は自分を愛せると,思った。

夜は相変わらずサイトを作っていました。
変に凝る性質の二人なので,作業が遅々として進まない。
この日ようやく,topとindexができました。
そこまでで飽きそうな予感が今からばりばりしてます。



今日のタイトルは新明解国語辞典第4版より「下着」。
そんなこと辞書で書かれてもなあ。
ごめんなさい,キャミで歩いたりします。ごめんなさい。



こういう日記を書くと,投票ボタンいらないよなあとか思う。
わかったつもりになるなよ。自分。とか。
なのでボタンはつけません。
こっぱずかしいからつけません。



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