三寒四温の日々。 黄砂がひどくて真っ白ラシーンに 黄色く猫のあしあと。 桜は八分咲き。 謙虚な雨に香りも和らぐ。 土曜日へと続く黄昏時に 電話が鳴ればこころ翻る。
昨日の朝のことでした。 うちの家の前でノラ猫が車に轢かれて死んでたそうです。 その猫は時々うちに来たりしてましたが、 多分ブルおさんの子供だからだったのかも。 ブルおさんみたいな茶色のトラ模様、 少し色が薄いのは真っ白な母親猫に似たから。
夜、ラシーンのヘッドライトに照らされて、 よく道端でうろうろしてたのを何度も見かけました。 だからいつか車に轢かれるんじゃないかと心配してたのですが、 それが現実になってしまうなんて。
おと〜さんが猫の死体を道路のすぐ横の河原に捨てたと聞いて、 即座に家を飛び出して死体を捜しました。 本当にあの猫が死んだのかどうか確かめるため。 次に雨が降ったら、川の水と一緒に流されて、 やがて土に還るのでしょう。
でも見つからなかったのです。 道の血痕も雨で消えてしまったみたいです。 だから死体を捜すのはやめました。 まだあるべき場所に横たわっているのでしょうが、 今となっては死体を見るのが怖くなってきた気がします。 昨日の朝は勢いで飛び出したけれども。
死体は、いつでもそう、生きてる人間と違う、 神聖な感じがして、威光が射して、畏怖の念を抱いてしまって、 近づきがたい。
とまぁこれは前置きといえば前置きで、 死体を捜しにいく、というのが、 「スタンド・バイ・ミー」に似てる…というわけで、 今回借りてみたのです。 「スタンド・バイ・ミー」といえば死体…と連想して、 ビデオを手にしようとしたとき、 ふっと思いとどまろうとしたのですが、 あの歌が流れてくると、やっぱり観よ観よ、って思って借りたのです。 今日は「スタンド・バイ・ミー」を借りるまでのお話しでした。
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