カンラン 覧|←過|未→ |
机の片隅に放置したまま数時間を過ごしていたけれど あるときを境にむくむくと 気になって仕方ないモードに入った。 まだちょっとからだも暖まりきらない午前10時半。 食べてしまおうか。 食べてしまおう。 もみじ饅頭は有名だけれど, 地元にいるとほとんど食べる機会はない。 先々月の奄美旅行にもおみやげとして持っては行ったものの, 私自身,最後に食べたのはいつだったっけ? 包みを開けるとぷぅんと漂う甘いにおい。 こげ砂糖のようなはちみつのような。 特に何も書いてないってことは 中身はこしあんだろうなぁ・・・と 真ん中でぱかっと割ってみると, ・・・あれ? こんな色だったっけ,もみじ饅頭の中。 黒々としたあんこを想像していたのに 目の前に現れたのはグレイ?うす紫色?のこしあん。 ちょっと考えてから目の前の先輩に 「これ,こんな色でしたっけ?」と聞いてみると, 「うん。そうよ。」との答え。 へぇぇぇぇ・・・ 私,今まで何を見て生きてきてたんだか。 そんな気すらしてきました。 そっか。 もみじ饅頭の中の色。 今度はしっかり覚えておこう。 次にいつかお口に入るその日まで。
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