カンラン
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2002年09月12日(木) 地球の重さ





ふたりが旅をしていたとして

きれいな朝焼けや夕焼け空を何度も肩を並べて眺めていたとして

きもちのいい空気の流れにしあわせそうに目を細めていたとして

旅の終わりは少しふくらんだ彼女のお腹と冷めた愛情


地球がほんの少し重たくなったような気がした






ふたりの旅がまぼろしだったとして

ほんとは最初から何にもなかったんだとして

おたがいを知るよしもない別の世界の人たちだったとして

ちいさないのちの終わりは





地球がほんの少し軽くなってしまったような気がした







世の中には

絶えず

たくさんのいのちが生まれ

たくさんのいのちが消えていっているというのに

そんなふうに感じてしまうのはひとりよがりでしょうか






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