| 2007年09月15日(土) |
「中国行きのスロウ・ボート」 |
ご存知、村上春樹の短編集。 実は村上春樹を読んだことがない。レイモンド・カーヴァーとサリンジャーの翻訳だけ。 というわけでこれが「春樹デビュー」となるわけだが・・・うーむむむ。 確かに、思春期に読んでたらハマってたかもしれない。 独特の透明感。 しかし今は、ちょっとアレである。 主人公の、繊細な嫌な奴ぶりが好きになれない。 どーでもいいようなことでぐだぐだと思わせぶりに行動して、結局いつも他人を軽蔑してないか。 ただ、「土の中の彼女の小さな犬」は、雨の日の描写が実に上手いな、と思った。 読んでいて、雨が降っているんじゃないかという気になる。 それにJuneっぽい。 いや、実際問題、80年代〜90年代初頭のJuneは、こういう村上春樹的な心情を女の子達が強く強く自分の中に抱え込んでいたとこから生み出され受容されていたのだと思う。 2000年代に、それは一般化した。 というのはいい加減な感想なのでいいとして。 古川日出男のリミックス版「2002年のスロウ・ボート」(文庫)がどこの本屋にもなくて悲しい。
ちなみに「ノルウェイの森」は1ページ目に目を通しただけでアウトだった。 ハンブルクでルフトハンザで僕は二十歳だった、とか、もうそういうのダメ。自分で旅行してるくせに「やれやれ」とか冒頭で言い出すのもダメ。
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