KOKAMI@network公演、「ハルシオン・デイズ」を見てきました。遅れての誕生日祝いということで、友人の奢りです。ありがとうIちゃん(感謝)。 なんとB列でした。すごいです。近すぎてどうしようって感じです。役者が飛ばす唾も見えます。A列とかB列は他と比べてオジサン(スーツ着用)率が高く、関係者かなと思いました。こういう人達って、楽しめているんでしょうかね。私の隣のオジサンとか、全然笑ってなかった気がするんですけど。 さて内容は、ネットの自殺系掲示板で知り合った3人(+1人)の物語。クライアントに自殺されたカウンセラーの女性と、幻として彼女の中に住むそのクライアントの大学生、中年の隠れゲイ、解離性同一性障害らしきサラリーマン(とチラシにはあったが、北村有起哉は勤め人には見えない)が、ネット心中のために公園に集まるところから始まります。 端的な感想としては、泣けます。いい話です。劇中劇の「泣いた赤おに」や、3人(+1人)が屋上に上がるシーンなど、ひじょーに泣けます。泣きました。「泣いた赤おに」の話は私もぼんやりとしか覚えていなかったのですが、これ、JUNEだよね(笑) 愛だよ愛。哲造さんの言う通り!(笑) 屋上のシーンは空がとてもきれいで、バカバカしい状況(「HUMAN SHIELD」の綴り違ってるし)なのだけど皆真面目で、ああ、人生ってうんざりするほどバカバカしい、けど、バカバカしすぎて美しいと、思いました。 なんというか、とても鴻上さんらしい作品だと思います。 「優しさ」と「死」。 鴻上さんの作品全てに感じる通奏低音ですが、それがストレートに出ている。その優しさが、時に残酷さという形を取ることも。 若い頃は、ご多分に漏れず私も死にたいと思っていたけれど、結局それは自己嫌悪から来るものであって、所詮自己嫌悪というのは「もっと上手く生きたい」という願望でしかないと気付いたとき、最初の危機を越えたように思います。それからも、死にたい、とか消えてしまいたい、と思う時期が断続的に続きましたが、結局私は生きています。鴻上さんが言うように、それは偶然なのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。 どうせいつか、何もかも終わる。 いつか見えなくなるこの世界は、とても美しい。 私にはたぶん、本当に死んでしまうために必要な資質が欠けているのでしょう。 「ハルシオン・デイズ」のラストは、やっぱり、バカバカしくて美しい。そういう時間ばかりではないけれど、そう感じた記憶を積み重ねていけば、生き延びられると、そんなふうに思うのです。 ところで、よく考えたら哲造さんの悩みは全然解決されてませんが(笑)どうするんでしょう借金は(笑) それにしても、北村氏は不思議な役者さんです。「幽霊はここにいる」と本作しか見ていないのですが、すごくかっこいいとかすごく演技が上手いとかではないのに、何故か存在感がある。「一生懸命」という感じだからでしょうか。母性本能をくすぐるタイプなのかも。ちょっと気になる役者さんです。
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