ビデオで見ました。えー、精神分析医(田村正和っぽい三田村邦彦みたいな顔をしている)のミッシェルはオルガという盗癖のある美しい人妻の診療をしているが、彼女の話を聞いているうちに居眠りをすることがある。ある日気付くと、オルガは診療用ソファの上で死んでいた・・・。 で、あとまあ色々あるんですが、はっきり言って無茶苦茶です。 パッケージには「官能サスペンス」と書いてありました。 ・・・嘘です。大嘘です。 前半1時間は「ちょっとエッチな不条理ギャグ」であり、後半は「唐突なお説教と真相の説明。以上、終わり。よかったねミッシェル!」という話です。 ・・・なんじゃあそりゃああ!と最後まで見て叫びたくなること請け合いです。正直、前半のギャグのまんまで行かれた方がまだマシでした。これまたパッケージには「オルガとの出会いによりミッシェルの中で何かが覚醒する云々」とあって、ほうほう、精神科医が危険な欲望に目覚めて人間性の不条理を訴えたりする映画なのだな、と思ったら、とんでもない。 いや、後半でどうもそれっぽい話がちらほら出てきたような気もしますが、前半のギャグのインパクトが強すぎてそんなんどうでもいいっていうか(笑) 「墓場でBGMかけながらダッチワイフとヤってるDJ」とか出てきて真面目な映画だってのはそらあんた詐欺だろうよ。 画面は綺麗なんですよ。フランスだし。夢と現実の繋ぎ方とか、小説の参考になるかなーと思って借りたんですけどね・・・なんかもうそれどころじゃないっす(泣) 「青い夢の女」って邦題は、かっこよすぎて内容と合ってません。たぶん訳す人も相当困惑したと思われます。原題は「MORTAL TRANSFER」。しかし「モータル・トランスファー」ではハリウッドのアクションものみたいだし、「死の移動」では古い推理ものっぽい。てかそもそもこの映画何よ?という感じで困惑した挙句、「青い夢の女」という題名を思いついたセンスに敬意を表します。たぶんこのタイトルで7人ぐらいは騙されて手に取るでしょう。 あー・・・フランス映画だからって全部が全部いい映画とは限らないのねえ・・・。
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