2007年09月08日(土) |
涙の補聴器外来〜2回目〜診察編 |
「ホラ、これがこえりちゃんの”魔法のお耳”だよ〜。」
言語聴覚師の方のその言葉が、私の頭の中をずーっとこだましていた。
魔法のお耳、かぁ。
そうだね、こえりにとって、魔法のお耳だね、この補聴器は。
補聴器外来を終え一旦部屋の外に出た私は、待合の椅子に腰掛け、今度は診察の順番待ちをした。
魔法のお耳。
私は涙をこらえるのに一生懸命だった。
だけども泣き虫な私はすぐに下まぶたいっぱいに涙がたまっていくのが分かり・・・こぼれないように何回もせわしなく瞬きをして何とか持ちこたえた。
嬉しくて泣きそうなのか、それとも悲しくて泣きそうなのか、それも分からない。
ただ、生まれて間もなくから電車で一時間半の道のりをずっと通い続けて、ようやっとここまで辿り着いた、そんな感じがしていた。
間もなく名前を呼ばれ、診察室に入ると、いつものようにまずマイクロスコープで両耳の中をチェック。
そして先生は、
「中耳炎になっていますね。」
と一言言った。
「風邪をひいてしまって・・・。」
と私が言うと、
「やっぱりね。」
と言われた。
今回の聴力検査は案の定(?)結果が良くなかったらしい。
それは機嫌が悪くて泣き叫んでいたせいもあるかもしれないけれど、中耳炎を起こしていれば当然聞こえも悪くなるので、そのせいもあるかもしれない、と。
いわゆる「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」というもので、耳の中に水がたまってしい聞こえが悪くなるのだそう。
「だから、
他の病院では手術扱いですが、うちでは外来でやっちゃうんで!」
へぇぇぇ・・・他の病院では手術扱いだけど、ここは外来で・・・って、
何?!
先生ッ?!
今、なんて言いました?!
〜つづく〜
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