最近読んだ本で勘違いに臍をかんだもの。 『ホワイトチャペルの恐怖』シャーロック・ホームズもので切り裂きジャックものなんですが・・・巷でききかじったホームズ=ジャックものだと思い込んでたんですよ。上下巻でさ〜。ところが違いました・・・。しかも最期まで切り裂きジャックの正体は分からずじまいでした・・・。なによそれ。 なんつーか、ビクトリア朝のイギリスはロンドンの実情をスラムから王室までくわし〜くこれでもかって感じで説明されました。いや、凄いですね世紀末。これは三人称な文体がめずらしく人物のそれぞれの内面、人間が客観的だとかほめられてますけど、なんか〜ワトソン博士がボンヤリした間抜けよりヒドイありさまで正直こんな人間じゃないだろう・・・と嫌な気分になりましたよ。この人ホームズもの好きなのかなあ〜・・・。ホームズはいいところあるなあ〜って思えるシーンあったんだけどさ。ワトソンは嫌いじゃないけど目の覚めたひとじゃないって感じの扱いで微妙だった・・・ワトソンさんってお堅いと思いきや型破りだし、理由を聞くし聞いたらそれなりに今まで一度も聞いたこと無いことでも理解しちゃう、やっぱり世間一般とはいい意味でずれてる稀有な人だって拙者は夢見てるんだよ!だからつらいなああ〜このワトソン観。 『シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険』これは映画化までしてワトソン博士の未公開遺稿という形をしたパロディのはしりだって点でも有名らしいんですが、同時代の歴史上の人物がでてくるという豪華な話になっております。そういう有名人がでてきちゃうのって賛否両論だろうなあ〜と思うんだけど。ちなみにウィーンのフロイト博士とともに世界を救っちゃうんですよ〜。私は読んでておもしろかった。作者がホームズもの好きなんだなあ〜って感じもするし。この続編『ウエストエンドの恐怖』はロンドンの演劇文芸の世界の有名人が出てきます。ジョージ・バーナード・ショウにブラム・ストーカーにオスカー・ワイルドとかね〜。音楽関係はわかんないので微塵も覚えて無いけど出てたような・・・?『冒険』よりは勢いがないけど、おもしろいよ〜。ショウとワイルドは『ホワイトチャペル』にもちらりと出てきたけど『ウエストエンド』のほうがずっとおちゃめでかわいいよ〜。皆変人だけど好意的に書かれてるんだよ〜。一般むけっていやあそうなんだけどもね。 『日本庭園の謎』『スペイン岬の謎』『エジプト十字架の謎』『オランダ靴の謎』エラリー・クイーン国名シリーズ読んでます。『犯罪カレンダー』『エラリー・クイーンの冒険』『エラリー・クイーンの新冒険』も読んだよ。『犯罪カレンダー』は1〜12月一月に一編の短編もの。一月に一回って凄いよねアハハ!最近の少年漫画の推理モノなみの事件遭遇率ですよ。『カレンダーは面白いです』人物もかわいいし。なんか二人の人間で書いてた小説だからか、時期や作品によって主要人物の性格や特徴すらばらばらだったりするんですけども、『カレンダー』でエラリー・ニッキー・パパが好きになったな。『冒険』『新冒険』のニッキーは好きになれなかったのになあ〜。 国名シリーズ前半に出ててき『新冒険』にも出てくるジューナってクイーン家でなんでも屋をやってる16歳の男の子がいるんだけども、彼が出てこなくなってからニッキーが可愛くなったのかもしれないと思ってみたり・・・。ロマンスより可愛げ担当補充という・・・。元にジューナはエラリーを尊敬しまくりエラリーはジューナを可愛がりまくってて正直キモいレベルにまで達してる。メガネキャラのハンサム青年とお手伝いのジプシー少年が見たければ是非。エラリー・クイーン読んでみてね!っていうか・・・。いや、ほんと初期作品のエラリー・クイーンはエラリーと親父さんとジューナの三人男住まいで、信じられないことにエラリーが女嫌いだった・・・。いや、まったく信じられないことだ〜・・・。でも、まあ・・・エラリー・クイーンで萌えとかいうやつ信じられねえよ。とかぶっこかれても、ジューナを窓枠に座わらせて散々弱音を吐きながらジューナのあばら骨を触るエラリーを見て「あっわわあわわ・・・」と拙者だって思ったよ。雰囲気だけ楽しみたい人にはおいしい場面があると思わざるをえないね。あ〜あ。風邪をひいて子供帰りしちゃうエラリーの親父さんも、やりすぎだと思います。小鳥のようと表現され、エラリーは長身なのに親父は小柄で、ママのいないぶんも頑張っちゃうエプロン親父です。(といいつつ、クリスマスの食事の用意のシーン以外で出てきたおぼえないんですけど・・・。)でも、荒くれ者な親父どのが素敵です。でも、エラリーのスピード狂な助手席でビビるどこかのジェダイみたいなところはもっと素敵です。あ〜・・・なんだアレ? ニッキーが出てきて良かったよまったく。『カレンダー』のね。 それにしても、エラリー・クイーンと検索すると浪花のエラリー・クイーンとかいう有栖川アリスにぶちあたるんですが・・・。有栖川氏はエラリークイーンの信奉者だと自ら言っておられるように国名シリーズまで出してておもしろい人だなあ〜と・・・いうより。あの、なんかおかしいんじゃないの?てアリスと火村の関係も元祖エラリー・クイーンを読むと・・・ああ、まあ・・・。という気になるから不思議ね。 あ、でもエラリー・クイーンは面白いです。読者に挑戦しちゃう本格ものなので〜自分で推理してみる面白さもあるかもね。ただ後々つかいふるされる破目になった手法とかがつかわれてるトリックとかもあるので・・・つーか、『スペイン岬』は読まなくてよかったな・・・。 でも、あきてきたー・・・。というか考えるとやっぱ難しいね。 グリム兄弟やらグリム童話やらをちらほら読んだりね・・・。『ファウスト』がらみでゲーテとかね。アンデルセンとかね。 微妙に師匠とかぶった時代の人たちなんで、師匠はこういう時代を生きたのね〜とか思いながらよんでます。グリムもゲーテも思ってたよりもホント凄い人達で面白いです。グリム兄弟はマジで凄いです。特に兄の方なんか生涯独身ですが、それだけに隙の無い人物です。淡い恋心さえ今のところ探りだせておりません。弟はちらほらあるのに!!病弱のくせにそんなところは達者か!とツッコミつつ兄の不思議ぶりが拙者気になって気になって!!七教授追放事件として知られるナポレオンに反する政治活動とかにごちゃごちゃかかわってるあたりも熱い人たちでいいです。貧乏に強いあたりたくましくていいです。グリム兄弟は下に画家の弟と妹がいます。兄弟全員立派に育ってて、長男13歳で父親が死んでおりますが師匠との違い振りがかわいそうに(師匠が)なってきます。まあ、兄弟の父親は法律家で叔母さんが宮廷女官で一家を多少なりとも援助してくれたというのがよかったんだろうなあ〜と思いますが。そうそう、11月に公開の映画「ブラザー・グリム」でありますが・・・グリム兄弟は詐欺師として登場するらしいです。なんつーか、グリム兄弟が採集したメルフェンのモチーフが出てくるオカルトホラーファンタジー?いつも「ヨーロッパの宝石」とかいうバタ臭い枕詞で紹介されるモニカ・ベルッチ演の魔女が若さを保つために少女をさらってるとかなんとか、そういったわけ分からん世界にグリム兄弟が巻き込まれるらしいよ。「12モンキーズ」の監督・脚本の人の作品じゃなかったらまず期待できないどうでもいいぶりな無いように見えますが〜・・・「ジェウォーダンの獣」も結構楽しめた拙者なら大丈夫だろうと思ってます。あはは・・・。
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