月。
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2002年03月25日(月) 私の代わりに泣いて。

たいせつなたいせつな友達が居る
彼女は、いつも優しくて穏やかで、強い

でもそれは、全て裏返しなのだと思う

ほんとうは激しくて、弱い

炎は、赤い部分が熱いのではなく
青い部分の方が熱いのと同じように
彼女の感情の炎は「青い」のだと感じる

ただ
それを人に悟られるのを
とても嫌がる


或る日、彼女に
私が知りたくてたまらなかったヒトの
ことを聞かされた

「元気だって」

たった一言
不意にそう言われて
抑えていた気持ちが溢れてしまった
人目も気にせず、涙が止まらなくなってしまった

彼は二人の共通の友達だった

いつかは、そんな話が出ると思っていた
だから、笑って「そう。」と言えるように
いつも気を張っていたのに

動揺して
泣いてしまう自分がイヤだから
そんな話、聞きたくなかったと言うと

「私はそんな時、素直に泣けないから
 私の代わりに泣いてくれる杏が好きなんだよ
 だから泣いてもいいんだよ」

そう言いながら
私の頭をヨシヨシし続ける
彼女の冷たくて小さな手の温度を感じて
また涙が溢れた

彼が、元気だとわかって嬉しかった
どうしているかずっと気になっていたから
でも、しばらく逢わないって話し合って決めた

その基準が

一日かもしれない
一年かもしれない
一生かもしれない

そして逢いたい気持ちは募る


杏 |MAIL

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