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2003年07月24日(木)

どこから見ても。

いつもお世話になっている写真屋さん。
路地を通って、店の裏手から入っている。

ちょうどお店に入る、路地の角に、
とっても可愛い家がある。
可愛いといっても、ゴチャゴチャ飾ってあるわけではなく、
造りが可愛い。
南欧風というか、ヨーロッパの田舎の家みたいな感じで。

そしてワタシは実は、その家を裏からしか見たことがなかった。
ね、それで可愛いんだから、スゴイでしょ?
表はきれいにしてても、裏は荒れてる家が多いものね。
白い裏木戸も、ちらりとのぞく緑の木も、
どこか日本離れした雰囲気。

ずっと気になっていたわりに、
写真屋さんに行くくらいしか通らないので、
いつも後姿だけを眺めていた。

ところが今日、チャンス到来。
近所の八百屋さんから書店に行く途中、
その道に差し掛かった。
家の正面側の路地に。

「おおーっ」
思わず声が出た。
高いブロンズ色の柵の扉。
その向こうには、
狭いながらも整った、さらに南欧風なアプローチが。
ハデでなく、地味でなく、ヨーロッパな風景。

その家は、どこから見ても外国なのだ。
隙がない。
ここまで保つのは、また大変だろうなとしみじみ思う。
ちなみに居住者はニホンジンのようだ。
門戸の名前が、思いきり日本だった。


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