ドリームか、ロイエド女か。かな?ロイだよなー
「さ、おふろはいって寝ようかな」 声に出して、椅子から立ち上がった。 うつむいて、ぼんやりとしている君を見ていると、思わずからかいたくなった。 「いっしょに、ねようか」 そう言うと、ぽかんとした表情のあと、顔を赤くして大きく顔を横に振った。 「そ、そんな……」 それを聞いて、微笑み返しはしたけれど、悲しい気持ちだけが、心に残った。 少し前までは、同じベッドで眠ることが当たり前だったのに。
彼女は記憶をなくしてしまってから、私と夫婦だったことは伝えたため理解したようだが、まだそれを受け入れられずにいるようだった。 結婚してから今まで、彼女の左薬指についていた指輪は、今は、私のと一緒にしまってある。 それを見るたびに、胸がずきりと痛む。
2005年07月17日(日)
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