死ぬのがこわい
何もなくなる、そう思いがよせてくるだけで、胸は張り裂けそうになる
この体は借り物だ
血縁のご先祖様、祖国を守りし英霊の方々あってのこの体である
毎夜感謝のことばをささげる
この体が無事一日終われたのは、この世の全ての事象のお陰である
この世の物質の持つ重力によって、この体は保たれ、血液がめぐれている
地震、津波、火災、水害、殺人などでこの体は一日うばわれなかった
この体が無事一日終われたのは、この世の全ての事象のお陰様である
毎夜続けて感謝のことばをささげる
けれども、こわい
この意識が永遠になくなることが、こわい
どうしても、こわい
「もうそろそろお迎えが来て私の番」
「あの世で伴侶に、子供に、親にもう一度会える」
「死んでみなければわからない」
などという人々がいる
私にはどうしても本心に思われない
どうしても本心に思われない
こわい
どうしようもないこわさ
けれども、そのこわさで物質世界を変えることができないのは確信している
その確信だけが、胸が張り裂けそうなのに残っている
残っているからこそ、張り裂けそうなのかもしれない
確信しなければ、さきほどの3つの戯言を本心から吐けるのだろう