「ちゃんと世間の役に立っているか」
「それでも人間か」
「きちんとしろ、周りのように」
研究書の紙から、釣り下がった紺色のカーテンから、くちゃっと放りなげられたビニール袋から、どんぶりに残ったご飯粒から入ってくる観念の量子たち
ご飯、という語源に観念は含まれていて、製造物には目的に含まれていて
体内に入り込んで決して分離できない程に巣食っている
表皮常在菌どもがあらゆる黴から白皙を保護しているように
自他不二によってあらゆる時へ空間へと観念を開放したからこそ
観得てきた観念の量子
「ちゃんと世間の役に立っているか」
「それでも人間か」
「きちんとしろ、周りのように」
例えず、渇飛ばさず、憂わず、心寂しからず、継承せず、
ただ、量子たちを観測し続けよう
注記:「量子(りょうし)」、「自他不二(じたふに)」、「表皮常在菌(ひょうひじょうざいきん)」、「渇飛ばさず(かっとばさず):「かっ飛ばす」と禅宗の「渇(かつ)」を組み合わせた造語」、「憂(うれ)わず」