結婚結婚、と世の中の女性はある年齢になると目の色を変えて騒ぎ出すようだ.私にとってはそんなものは単なる自己満足なんじゃないかと、妻の当時を思い出して考える事がある.
結婚前の妻はファッションにも化粧にも気を遣ってたいい女だった.仕事では周りの男性さえも一目を置くような.私から言わせてみればパーフェクトだったのであるが、どうして私と結婚なんてしたのであろう.さて、結婚当初は羨ましがられる事が多く、私は劣等感に教われる事を習慣付けられた.「お前の奥さんは綺麗だ」とか「お前にはもったいない」とか.街でしばしば見るような、いわゆる美女と野獣カップルには私と妻のような事情があるのではないかと思うのだ.
「女は優越感を持ちたがるという事」
パーフェクトな彼女だからこそ、私などと結婚したのではなかろうか、と予想してみる.不細工な女がパーフェクトな男を求めるのと同じように.不思議な事に芸能人(私は余り詳しくないのだが)にも「美女と野獣」の傾向は多いようだ.
さて、これまで話してきた事はあくまでも、結婚当初の妻を思い出して書いたものであるからして、現在の妻の様子は語るに耐えない.少なくとも子どもには「お母さんは授業参観には来ないで」と言われるまでになった、とだけ追記しておこう.
ヴェカンヴェ