■2005年10月31日(月)
― まるで発表会!? ―
日曜日。20年ぶりに来日を果たしたQUEENとPAUL RODGERSのライヴへ。 その数日前に、BFから「ライブで、ブライアン・メイと観客のみんなで大合唱する曲がある」との情報が。「ぜひ予習して覚えてね」…って。 18歳の頃、軽い気持ちで行ったROLLING STONESのライブで、やはり大合唱の1曲があったの。その曲を知らなかった私は、周囲の大合唱のうずの中、ただ黙って立っていた。その時の居心地の悪さといったら!思い出すだけで苦々しい。 よし。こうなったらばっちり“予習”しなくちゃ! QUEENの“合唱ソング”のタイトルは「LOVE OF MY LIFE」。愛を失った時の心情を歌った、胸がきゅんと痛むようなせつない歌詞は、フレディ作。DVDを何回も観てカラオケで何回も歌って、メロディと歌詞を覚え、それでも心配なので、“カンペ”を作ってポケットにしのばせておいた。 「うまく歌えるかな、ちゃんと覚えていられるかな」。ドキドキ緊張ぎみの私に、BFは苦笑しながら「アナタの『歌の発表会』じゃないんだから…」と。確かにそうなんだけどね(笑)。会場へ行く途中も頭の中は歌詞でぐるぐる…。 さぁライブが始まった!ライトが落ち、スポットライトを浴びたポール.ロジャース、登場! 私はフレディがいた頃の、全盛期のクイーンを正確には知らない。でも、それがかえって良かったみたい。大きな違和感を感じずに、ポールのヴォーカルに溶け込むことができたよ。フレディと比べると、声質もルックスもとても野性的なポールだけど、圧倒的な歌の上手さに感激! ロジャーがボーカルをとったり、ポールのナンバーもあり、何曲かの演奏のあと、いよいよ予習したあの曲、「LOVE OF MY LIFE」だ! ブライアンがひとりステージに登場してギターを奏で始め、そして会場全体のひとりひとりの歌声が、一つの美しい歌になった…、心があたたまる瞬間。私も心から気持ちをこめて歌ったよ(…ちゃんとまちがわずにね)!終わった直後は、ホントに発表会をやり遂げたような気分、ああ良かった。 その後は安心してライブを楽しむのみ!最初からアンコールまで、ず〜っと立ちっぱなし・歌いっぱなしの興奮状態が続いた。 クイーンライブの最後のシメでおなじみの「GOOD SAVE THE QUEEN」が流れる中、ステージ上のメンバーが姿を消し、ライブ終了。客席が明るくなってもなんだか放心状態。ふと横を見るとBFの目がちょっぴり赤い。 実は私もちょっぴり泣けてしまった…、さっきの“発表会の曲”の時と、在りし日のフレディの姿がスクリーンに映し出された「BOHEMIAN RHAPSODY」の時に。ライブ・エイドでのクイーンのライブ映像のフレディを観た時も感じたんだけど、どんなに輝いている人生でも、死んでしまったら、その輝きは失われてしまう。輝いていたフレディをその瞬間に観ることができなかったのは、仕方ないこととはいえ、やはり残念でたまらない。 でも、この日素晴らしいライブを見せてくれたQUEENとPAUL RODGERSは、きらきらと輝きを放ちながら、私の記憶の中にずっと残っていくはずだよね。
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