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■2005年02月10日(木) ― 優しい時間 ― 今日のランチタイムは親友のOちゃんと。食後のお茶を楽しみながらおしゃべり。Oちゃんのお母さま、最近、コーヒーミルを買ったんだって。 「あ、それって、『優しい時間』を観て欲しくなっちゃったんでしょう?」「そうなのよ。ミルで挽いたコーヒーってすっごく美味しいよね」 ドラマ「優しい時間」では、主人公がやっている喫茶店で、お客さんたちがミルで豆を挽くシーンがたびたび登場する。ドラマの舞台は富良野。喫茶店の窓からはひんやりとした雪景色。ミルを挽くごりごりという静かな音とほっこりとしたお湯の湯気が、なんともあたたかく、そしてたまらなくコーヒーが飲みたくなるシーンなの。 Oちゃんとそんな話をしながら思い出した。それは子供の頃のコト。 私の実家では、毎週日曜日の朝には両親が、ミルで豆を挽いて、カップをぐらぐらとお湯が煮えた鍋の中であたためて、美味しいコーヒーをいれてくれるのが習慣だったの。当時の私はコーヒーの本当の味がわからない子供だったけど、コーヒーができるまでの一連の作業と、家族みんなで飲むコーヒーが、とても楽しみだった記憶がある。 それはドラマのタイトルと同じ「優しい時間」として、私のココロの中に残ってる。 私も姉もオトナになり、それぞれの道を歩むようになり、今、私の家族はみんなバラバラになってしまった。たまに実家へ帰っても、親と心和やかな会話を交わすことさえうまくできないほどの、距離感もできてしまった。 あたたかな「優しい時間」の記憶を残してくれた両親に、今になって感謝の気持ちがわいてきた。同時に、実家へあまり帰らないことに申し訳ない気持ちも…。 今度実家へ帰ったら、おいしいコーヒーをいれて親と一緒に飲もうかな。 |
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