きよこの日記

2002年02月26日(火) ことばを与える

いきなりすごい題をつけてしまった。
でも、私が生業としている「国語教師」という仕事、「ことばを与える」ことが何より重要じゃないかな、と思っています。
(それは単純に漢字を覚えさせたり、慣用句を教えたりということに限らず、思想、概念を深めることでもあります)

今年、私は中学3年生に国語を教えました。
小さな小さな中学校です。
中3は8人。
そして、去年も私はこの8人に国語を教えました。

週に5時間、1年間で175時間、2年で350時間。
膨大な時間をともに過ごしました。

そして、今日は、最後の授業。

13歳から15歳までの一番多感で、脳みそがぴちぴちのときに、ことばの世界の扉を開く。
これはまったく、責任重大な任務だと思います。

「ことばって不思議!」
「表現するのが好き」
「とにかく本がないと夜も日も明けない」
こんな感覚を持ってもらえたら、大成功。

それがかなわなくても、いつか、興味を持つ日のために、国語嫌いにだけはしないように、と思ってかかわってきました。

思いは強く持っていたのですが、さて、どうなのでしょう?
私の技術が未熟だったのが、本当に申し訳なく思います。

でも、私は彼女たちを2年間教えることができて、とても幸せでした。いまどき珍しいぐらい素朴で、まっすぐで、素直で、彼女たちのおかげで私は何度も「教師っていいな」と思うことができました。






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