感想メモ

2018年07月22日(日) ひと  小野寺史宜


小野寺史宜 祥伝社 2018

STORY:
所持金も残りわずかで街をふらついていた聖輔は、総菜屋で店主に声をかけられ、そこで働くことになり…。

感想:
 聖輔は、料理人だった父が事故で急逝。母が女手一つで働き、大学に進学したが、その母も急逝してしまう。そこで、大学を辞め、バンドで活動していたベースもやめることにする。

 何か働かなくてはと思いつつも、一歩を踏み出せずにいたある日、偶然総菜屋で声をかけられたことから、その総菜屋で働き始める。

 総菜屋さん夫婦によくしてもらいながら、仕事に励む聖輔は、やがて、父がかつて修行をしていた店に行ってみたり、父と同じ調理師になることを考え出す。

 しかし、そんな聖輔に遠い親類の男が金をたかりに来たり…。

 人って、血のつながりがあろうとなかろうと、いい人もいれば、そうでない人もいるんだなーと思わせる作品だった。

 聖輔が前向きに人生を考えられるようになり、夢を持てるようになれたのも、人とのかかわりがよかったからだろうなと。


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