感想メモ

2007年03月05日(月) それでもボクはやってない

それでもボクはやってない
 久々の周防監督の最新作『それでもボクはやってない』を見た。

 映画は面白くて、ぐいぐい引き込まれた。出てくる人すべてがとてもしっくりきている感じがした。特にお母さん(もたいまさこ)と友達の達雄(山本耕史)、弁護士の荒川(役所広司)と須藤(瀬戸朝香)がうまかった。

 今までの周防監督の映画って、何となく登場人物の話し方に特徴があって、ちょっと棒読みチックな感じがしたりしたんだけど、この映画はすごく自然な話し方で、すごくリアルな感じで、やっぱり題材がシリアスだからなのかもしれないけど、こういう映画もいいな・・・と思った。

 痴漢冤罪事件について描かれたこの映画は、日本の裁判制度の問題点を浮き彫りにしている。確かにこれを見ると、こんなことが本当に?と思うようなことも多い。

 犯人という扱いを受けて、ひどいことを言われまくる徹平(加瀬亮)は、よく我慢できたなーという感じ。でも、こうした中にいたら、自分が何を言っても聞いてもらえない・・・という思考に陥っていき、私ならあきらめてしまうかもしれない。それどころか、あんな狭いところに閉じ込められるなら、やってなくてもやったと認めてしまうかも・・・。

 人権に配慮した・・・というのはよく言われるけれど、実際の警察での取り調べは脅しっぽかったし、忙しさにかまけて、きちんとした説明もされず、そのまま犯人扱いで怒鳴られるのでは・・・。人権侵害だよなーと思う。

 さらに狭い部屋に閉じ込められて、私語も厳禁と言い渡されるだなんて・・・。自分が犯罪を犯しているならともかく、そうでないのにそんな状況に置かれるのは、本当に納得いかないだろうなーと思う。

 ということで、この映画は見る価値のあるとても考えさせられる映画であった。『Shall We ダンス?』みたいな娯楽映画ではないので、好き嫌いは分かれると思うけれど、決して見て損はしないと思う。


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