感想メモ

2005年11月12日(土) 理想の生活

 NHKの夜ドラ。境正章主演。

 話は定年を迎えた等々力勝利が、計画通りの理想の生活をしようとするが、息子は年上のこぶつきの女性と同棲するといって二世帯住宅を飛び出し、妻とは寝室を別にされ・・・とどんどん計画が狂っていく・・・というもの。面白おかしいタッチで描かれた喜劇風でいながらも、時にちょっとしんみりさせるような感じのドラマだった。

 一番思ったのは、今、読売新聞の夕刊で連載している重松清の『空より高く』に似ているということだ。主人公がこちらは定年後の老人(とまでは行かないか・・・)たちであることが違うが、モチーフが似すぎている。

 『空より〜』の方は、主人公は高校生。廃校が決まっている高校の3年生が後がないどん詰まりの状況を何とかしようと奮闘する話。玉川ニュータウンだったか、とにかくやはり昔はみんなが夢を持って移り住んできたが、今では寂れてしまったニュータウンが舞台である。

 ドラマは、やはり今では寂れてしまい、商店街などもほとんど閉まってしまった町で定年後の男女が奮闘する話。息子や娘たちもみんな出て行ってしまい、恐ろしく若者が少なくなっているという設定である。

 最後には祭りをするという設定も、どちらも同じ。ただし、小説の方はまだ続いているので、もしかしたらまだ何かあるのかもしれないが・・・。

 どちらも本当に似ている感じで、ちょっとびっくりしてしまった。ただドラマの方はやはり定年後の男性が主人公であるから、仕事人間を貫いてきた夫たちの哀愁みたいなものが結構ていねいに描かれていたと思う。


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ゆうまま [MAIL]