感想メモ

2005年06月23日(木) 瑠璃の島


 久しぶりにいいドラマを見たなーという感じだった。今季はもう一本『あいくるしい』も見ているのだが、こちらの方が面白かった。

 瑠璃役の成海璃子の演技がとてもよかった。最初大人びていてとても小学生には見えなかったが・・・。親に愛されていない子供のつらさとか悲しみみたいなものがよく表現できていたし、考え込む表情がすごくよかったな。夫は最初の方の瑠璃が反抗しているときに「この女、むかつく」と言って見るのをやめてしまったが、どうして瑠璃がそういう態度を取っているのかとか、もう少し深く見ることができていたら変わったんじゃないかな。瑠璃が島の人たちによってどんどん変わっていくのもすごく自然でよかったと思う。

 小西真奈美の先生役も最初はやはり見るのが嫌になるようなところもあったが、そのうちやはり先生も変わった。その変化が唐突だったような気もするけれど、何となく納得させられてしまうものはあった。

 緒方拳のお父さん役、それを影から支える倍賞美津子のお母さん役もすごくよかった。特に最初の方ではこの二人がいたから瑠璃が変わったなーというのがよく描かれていた。

 瑠璃の実のお母さん役の西田尚美もうまかった。いい加減な様子がすごく出ていた。でも、子供を心底から憎んだり愛していないわけではなくて、かわいがりたいときにいてほしいという、何かちょっと子供っぽいまま大人になってしまった人だった。でも、自分でもそういうところをよくわかっているのがちょっと哀れな気もする。

 竹野内豊は渋くてよかったな。でも、この人の役・・・サスペンス調(?)にしなくてもよかったんじゃ・・・。小日向文世の役柄も悪くはなかったけど、あまり好きじゃなかった。死んでしまってお葬式のシーンはよかった。お葬式というか、遺骨が島に返ってくるシーンだ。これを入れたいがために、殺したんじゃないかと思った・・・。

 小日向文世の娘役の女の子、どっかで絶対に見た・・・と思ったら、『ニコニコ日記』のニコ役をやった子(永井杏)! 大きくなったなーと思った。あの時も親の愛に恵まれていないような役だったけれど・・・。このままいい役者さんになってほしいな・・・。

 色々なエピソードが出てきたが、やはり元になった本『子乞い―沖縄孤島の歳月』を読んでおくと、その現状がよりよく理解できるような気がする。その意味で、本もオススメだ。

★関連のもの
『子乞い―沖縄孤島の歳月』
その感想ページ
『ニコニコ日記』
その感想ページ


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