感想メモ

2005年06月02日(木) Shall we Dance?

 日本版が大好きだったのもあり、映画館へ見に行った。番組や色々なところで、日本版と同じシーンばかりだというのを聞かされていたので、そういうものなのだろうと思っていたら、全然違うテイストの映画になっていた。ストーリーは同じでも、味付けが全然違うように思った。

 リチャード・ギアはあまりにもかっこよすぎて、彼が踊りが下手というのが予測がつかないというか・・・。この点は日本の役所広司の方がへたっぴさ、ひたむきさがよく出ていたように思った。

 ジェニファー・ロペスより草刈民代の方が美しいというか、ダンスっぽいような気もした。

 まあ、そういう点はさておき、内容はやっぱりアメリカンにアレンジされていて、とてもコンパクトにまとまっていた。上映時間も日本版に比べるとすごく短い。またアメリカンなオープンさに満ち溢れていて、日本版に比べると悲哀や毎日がつまらない新鮮味のなさみたいなものがあまり感じられなかったように思う。

 奥さんも日本版の方はもっと中に秘めた鬱屈したものを感じるが、アメリカの場合は奥さんの興信所への相談の仕方なんかも、日本とはやっぱり違う。

 いちいちそういう文化の違いを考えながら見ると面白いなと思った。最後の終わり方はアメリカ版の方が好きだった。やはりアメリカは夫婦愛、家族愛というものを大切にするお国柄だ。でも、奥さんの同僚のように離婚するカップルも多いので、そういう点では日本よりさらに進んでいそう・・・。

 とにかく味付けがあまりにも違いすぎて、日本版と比較するのは難しいのだけれど、日本人であるからか、周防監督の世界観が好きだからか、やっぱりどっちか一つを選べと言われれば、私は日本版の方を選ぶ。アメリカ版はもっと軽いノリで見るのにはちょうどいいけれど、色々なことを考えさせられるのは、日本版の方だ。

 ちなみに一番日本版に近いなーと思ったのは、社交ダンス教室の先生役のアニタ・ジレット。初心者コースの生徒たちに教えるために、酒を煽り、鏡で笑顔を確かめてからレッスンするところは全く違うけど・・・。

 それから、竹中直人のやった役を演じたスタンリー・トゥッチ。この役が面白いキャラなのもあるけれど、オリジナルよりも踊り的にはうまかったような・・・。

 もう少しで公開が終了だそうだけれど、もうちょっと長くやってくれてもやかったんじゃないかなーと思う映画だった。


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ゆうまま [MAIL]