感想メモ

2004年02月27日(金) イリュージョン(上)(下)  ノーラ・ロバーツ


ノーラ・ロバーツ 加藤しをり訳 講談社文庫 (1992) 1998

STORY:
表の顔はマジックの花形、裏の顔は宝石泥棒というロクサーヌ。5年前行方不明になった恋人ルーク・キャラハンが突然姿を現し、昔のことに思いをはせる…。二人の愛と復讐の行方は?

感想:
 かなり面白く引き込まれるように読んでしまった。マジックという世界の面白さもあったのだが、このマジック一家の家族の絆の深さなどに感動を覚えた。二人の愛の行方は何となくもどかしいというか、私ならこうはならないなというような感じもあったけれど、それはそれで面白い。それにしてもこういう小説の主人公というのはどうして美男美女なのだろう。そうでなくても、ストーリーだけでも面白いけど。

 泥棒家業のスリルみたいなことについても書いてあったけれど、それはそれでまた面白かった。さらにマジックの世界ではたねを誰にも明かさないという宣誓をさせられるということを初めて知った。もちろん小説では種明かしの類はいっさいないけれど、もしあったら興味深々で読んだかもしれない。

 話の前半は子供時代の流れで、これはこれで私が好きな路線だったので楽しかった。成長してからは二人の愛と彼らの幸せを壊そうとする男との戦いになっていくわけだけれど、色々な要素がすべて絡み合ってとても面白い感じで読めた。


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