2003年06月16日(月) |
黄泉がえり 梶尾真治 |
2000 新潮社
STORY: 熊本市周辺で死んだはずの人が帰ってくるという現象が起き始める。よみがえった人は次第に受け入れられていくが・・・。
感想: もともと映画を見て、映画の理解不能な場面を補おうと思って読んだので、最初は映画とのあまりの違いにのめりこめなかったのだが、のめりこみだすと、映画より断然原作の方がいいじゃないかと思った。
草薙くんの役は多分カワヘイという新聞記者の役だったんだろうけど、映画だと何か特殊な機関の人みたいなイメージだった。本のほうが全然わかりやすい。それと映画では全然熊本弁みたいなのが使われていなかったけど、本はそういう表現もあるし、地方色がより出ていると思った。
映画では、歌手RUI(確か)の歌が延々と続いていたけど、本ではマーチンというアーティストの話にうまくまとまっているし・・・。もちろん映画は本の感動を劇的にしようと設定を変えたりしていたのだろうけれど。
登場人物が多すぎて何がなんだかわからないと思った映画だったけど、本のほうが登場人物は少なくて非常にわかりやすい。田中邦衛ファミリーも竹内結子の役も原作には出てこなかった・・・。でも、この方がすっきりわかりやすいって思うのは私だけ?
映画はうまく新しいエピソードとかを加えたら、より感動を深めたりできるけど、間違えると原作の味を殺してしまう。今回読んでみて、やっぱり映画より原作の方が断然よいと思ったのだけれど、他の人はどう思っているのかしら?
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