感想メモ

2003年03月24日(月) ももこの宝石物語  さくらももこ

集英社 2002

 雑誌non・noに連載されていたさくらももこの宝石に関するエッセイをまとめた本。またもやどういうものなのか知らずに借りてきてしまった。さくらももこが宝石を解説するというか、エッセイしているのである。宝石に興味がある人には面白いかもしれないけど、そうでない人はあまり面白くないかもしれない。

 さくらももこは青系が好きみたいで、中に出てくる宝石は青いものがほとんどである。私はピンク系の色が好きなので、スタールビーとかアレキサンドライトなんかにはひかれたけど、青い石にはあまり興味が湧かなかったかも。

 中に出てくる宝石の写真の構図がすごく凝っていてかわいい。ただのお菓子とか植物とかと組み合わせているだけなんだけど、本当にその宝石にすごく合った写真で、さくらももこらしいセンスが出ているなーと思う。ちょっとしたところに普通の人にないセンスがあるのは、やっぱり才能というか天賦のものなんだろう。

 昔、中学生の頃、漫画家を目指していた私の友達は、さくらももこの色鉛筆の漫画を非常にバカにしていた。(当時「りぼん」は私たちの愛読書だった) 私はその当時、まだテレビアニメ化される前からさくらももこの世界は好きだったのだが・・・。(その時の友達が漫画家になったという噂はついぞ聞かない・・・。やっぱ才能ある人は色鉛筆でも何でも味があるんだと思うけど・・・)

 このエッセイを読んで思ったのは、やっぱりさくらももこは相当金を稼いでいるらしいということだ。宝石の単価がやっぱり違うよ。桁が違うって感じ。あと、ここに出てくる宝石店の人は、さくらももこをお得意にしたのは本当に幸運だよね。こうやって宝石の宣伝もしてくれてるわけだし・・・。宝石って高価だから絶対に好きな人で金持ちのお得意様を持って、そういう人を大切にしていって成り立っているような気もする。普通の人が宝石を買うときなんて本当に何かの記念とかだし、一生にそう何度もあるわけではないように思うから。本当にさくらももこは一体いくらくらい稼いでいるんだろう・・・。

 読み終わってついついうちにある宝石を調べてしまった・・・。やっぱりそんなにたくさんあるわけじゃないんだけど・・・。母親に聞くと説明をしてくれた。やっぱり宝石って一つ一つ案外思い入れがあるものなんだよね。中に「たとえ親子といえども一度宝石を手にしたらそれをもらえることはないといっていい」みたいなことが出てくるけど、確かにそうだろう。本当に気に入ったら手放したくないものね。私の母も指が太くてもはや入らない指輪を持ってるけど、私にくれと言ったらあげないと言い張っていた。それは自分のだって。でも、つけないのももったいないよと言うと、父も同意してくれ、母はしぶしぶ「あげるんじゃなくて貸してやるんだからね」と言って私に指輪をよこした。そんなことを思い出した。


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