感想メモ

2002年04月02日(火) イグナシオ  花村萬月

角川文庫 1999

STORY:
両親を知らずハーフの美しい容貌に生まれたイグナシオは、修道院で生活を続けていた。ある日、友人を殺したことからイグナシオは変わっていく。修道女の文子と関係を持ち、ついには修道院を飛び出し、新宿へと向かったイグナシオが行き着く先は?

感想:
 失敗した・・・。花村萬月という人は有名な人で、読んだことがないから読んでみようと思ってこの本を手に取ったのだけれど、解説を読んで初めて少しわかった。というか、このような作風がこの人のすべてなのだとしたら、私は二度とこの人の本は読まないだろうと思ってしまった。
 暴力シーンや性的なシーンが多用されていて、こういうのが好きな人にはいいと思うのだが、私にはどうも受け付けなかった。
 それでも最後まで読んだのは、最後にこの少年がどうなっていくかに少しは興味がもてたからなのだが、やっぱり最後まであまりいい気分がしないまま終わってしまった。
 解説によると神がいるのかとかそういう深遠なことも書かれていたようなのだが、確かに時々この少年が言う言葉にははっとさせられるものもある。けどね、やっぱり行動が納得できないのだ。私にはどうも合ってなかったとしか言いようがない。


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