楓蔦黄屋
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2022年04月01日(金) 甲申・SOUNDS OF TWENTY

SOUNDS OF TWENTYかー。

SOUNDS OF TENの東京ドームを昨日のことのように覚えている。

「プレイボール」を聴くと、巨大な野球ボール型の風船が、
そこかしこでぼよんぼよんと飛び交っていたことを思い出す。
曲の大きさに見合う壮大な景色だった。みんな笑顔だった。

あれから10年も経つのか。
大きなことがたくさんあった。
2012年じたいにも、いろいろなことがたくさんあった。
自分の力ではどうにもならないことがこの世にはあると思い知った年だった。

そこから10年。
手をのばせばいつでも届くと思っていたら
案外と地中深くうずもれていた底力みたいなものを
ムリヤリ掘り起こしねじ曲げて押し上げて、泥だらけの芽を地中に出したような日々だった。

YUKIちゃんは何があっても笑っている覚悟をきめているという。

私は何かあるととりあえずすぐ泣きわめく。
さんざん泣きわめいて、空っぽになるまであらゆる罵詈雑言を吐いて、
それからしばらく力尽き、「さて」と何事もなかったかのように手を動かす。
泣きはらした目は真っ赤でパンパンに腫れ、鼻をズビズビ言わせたまま。

不格好だ。
とてもYUKIちゃんみたいにはなれない。
いやなれるわけがないんだけど。

でもまあ、不格好なりに、がんばるよ。

SOUNDS OF TWENTY。私の中にもたしかに鳴り響いている。

楓蔦きなり

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