宿題

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2007年02月09日(金) この門をくぐるものは一切の高望みを捨てよ/森見登美彦
登美彦氏が暮らしていた四畳半王国(=学生時代)においては、
時間と才能の空費は輝かしき勲章であった。
人間としての大きさが「無駄なこと」に注いだ時間と
才能の多寡ではかられる世界、いかに手のこんだ方法で
時間を棒に振ってみせるかで人の値打ちが決まる世界、
世間一般と真逆の価値観が支配する世界、
どう考えても根本的に間違っているとしか思われない世界、
というものが確かに存在する。
そこは偉大なる馬鹿王が君臨する地であり、
阿呆神へ捧げる祝詞の声は決してやむことがなく、
腕におぼえのある選りすぐりの学生たちが、
日夜、非のうちどころのないフォームで時間を棒に振り続ける。
「なんだか面白そうでいいなあ」と言う人がいるかもしれない。
その人は何も分かっていない。


★この門をくぐるものは一切の高望みを捨てよ/森見登美彦★

マリ |MAIL






















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