私の中にあって今までちょこちょこ目を出そうとしていたもの、
夢と現実が戦っていたもの、その中から可能性を探すとしたら、
それはユニークで、しかも強靭なものでなければなりません。生きていくためには。
七十四歳、一人旅。いっそ小気味いいほど遅い旅立ちだけれど、
老いも若いも関係ないもの。
人間いつでも、何でも、始められるときに始めればいいのだから。
◇
長年の黒子役が七十歳過ぎて、こんな大役にあずかることがあるのですから、
人生は魔術師。
神さま、どうぞ私に魔法をかけてください。
何の役にでも精いっぱい取り組んで、いい役者になりたいと思っていますから。
★チョッちゃんだってやるわ/黒柳朝★
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