どんなボロボロの本でもそこに感動できる内容がある限り、大切にしたいと思ってるんです。
骨董品とか今流行のお宝もんだというような考え方は違うと思いますし、
稀覯本という考え方も嫌いなんです。
表紙がなくても中から訴えてくるものがあれば、それでもいいじゃないか、
中身がなくって表紙がいいデザインだったら、それは表紙一枚でも意味があるんじゃないかと、
そんな考えを持っているんです。
本の背表紙に鉛筆で値段を書いてたり、あるいは古本に自分の所の印を打ってるところがあるでしょ。
そういうのを見ると牧場の牛に焼きごてを当ててあるような気がするんですよ。
何も限定本だ、稀覯本だということで大切にするんじゃなくて、
今では見向きもされん、日本文学全集や世界文学全集をもっと大切にした方がいいと思います。
★古書店主インタビュー1/坂本健一(青空書房)★
■ブッキッシュの創刊号から。
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