このエッセーを書いて、諦められましたね。
書いてる間、彼女問題についてよく考えたんです。
考えた結果、よし僕はもう彼女はいらないんだと、きっちりケジメがついた。 本当は、これを書き上げた時点で僕は外に出て、彼女ができてるはずだったんです。
この本の中でも9話、10話くらいで劇的なブレイクスルーがあり、
僕は物語的に成長し、"人は一人では生きていけない。さようなら、レイ。
僕はみんなと一緒に生きていくよ"という風になってたはずなんです。
でも冷静に自分の性格というものを見つめ返し、つらつらと考えてみて、
僕には無理だということがわかった。いまは世界の偉人伝を読んで、
よし、こいつにも彼女いなかったといちいち確認するのが楽しみです。
たとえば日本だったら宮澤賢治。
西洋だと、ニーチェにもいなかったし、キルケゴールもいなかった。
そういうタイプが、やはり人間にはいるわけですよ。
偉人たちにも(彼女が)いなかったのに、僕にできるわけないじゃないですか(冷笑)。
★Yahoo!ブックスインタビュー/滝本竜彦★
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