五角形のボブの受難
★チェコにみる装丁デザイン/カレル・チャペック★
■印刷博物館
チャペック兄弟の本がたくさん展示されていて、 これはその中の一冊の題名。 他にも読みたくなるような題がたくさん。
カート・ヴォネガットがSF作家のことを
きみらのようなキじるしでなくては、人生は宇宙の旅、 それも短い旅じゃなく、何十億年もつづく旅だ、なんてことはわからない。 きみらのように度胸のいい連中でなければ、未来を本当に気にかけたり、 機械が人間をどう変えるか、戦争が人間をどう変えるか、大都市が人間をどう変えるか、 でっかく単純な思想が人間をどう変えるか、 とてつもない誤解や失敗や事故や災害が人間をどう変えるか、なんてことに注目したりしない。 きみらのようにおっちょこちょいな連中でなければ、無限の時間と距離、 決して死に絶えることのない神秘、いまわれわれはこのさき何十億年かの旅が天国行きになるか 地獄行きになるかの分かれ道にいるという事実─こういうことに心をすりへらしたりはしない。
と書いてて、(題名を見ただけだけど)カレル・チャペックもそういう感じの内容を 書いてた人なのかなと思いました。
あとそれだけで面白い題名をたくさん見ていたら、同じくカート・ヴォネガットが、
「SFはあらすじで十分におもしろい。あらすじだけの方がおもしろいくらい。 だから自分はトラウトという登場人物(SF作家という設定)の作品としてSFを20語で書くことにした」
というような事も(たしか)書いてたのを思い出したけど、 チャペック兄弟のは、それ+カレル・ヨゼフの装丁も独立した作品として 「欲しい!」って思ってしまうようなものだし、 大量のそのすごい展示を見ていたらだんだんぼーっとしてきました。
|