初めて日本語で上手くラップしたのがスチャダラパー。
それが当時のスチャダラって歌詞に面白い言葉を入れてたから、
<日本語ラップ=お笑い>っていう受け取られ方をしたんだよね。
だから僕たちのTONEPAYSは別のやり方をしたいなと思った。
それで“苦悩の人”みたいな曲を作ろうと考えたの。
ライブも、ワザと暗いバンドみたいにしようと考えて、3人でボタンダウンのシャツを着て、
髪の毛ビシッとセットして、椅子に座りながらラップしてた。
そんな変なことをやっていたから、全然ファンとかできなかった。
<ヒップホップ>については、僕はヒップホップを聴いてヒップホップを作ったらダメなんだろうなと、
昔からずっと思ってた。
ヒップホップを聴きはじめたころ、海外のアーティストのインタビューを読むと、
「親父のレコード棚からレコード引っ張り出してサンプリングした」っていう話がよく載ってた。
だからそれを日本人がやるというのはどういうことなのか? をずっと考えてた。
ファーストアルバムを作るときは、意地でも英語を使わないように決めてた。
サビの部分に英語を使うとか、詞の最後を「〜ション(-tion,-sion)」の音にして韻を踏んでいくとか。
「〜ション」「〜ション」「〜ション」とやればイイ感じになるのはわかっていたけど、
それをやっても面白くない。本当に意地だけでやってた。
英語が出たとしても「アイスクリーム」みたいにちゃんと日本語になっているものしか使わないことにしてた。
それと日本語でやるんだから、ラップが聴き取れないのは良くないと思った。
意味がわかった方が面白いし、意味が伝わった方がいい。
ラップするときに変なフシを付けたりしない。普通にしゃべっている発音に近い感じでラップする。
★Oops インタビュー(創作秘話編)/かせきさいだぁ≡★
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