初めて私の作ったお芝居を見た方に、「大島弓子のまんがみたいだった」と言われたことがあります。
その時私は大島弓子さんのまんがなんて『綿の国星』を知っていた程度で、
読んだことなんてありませんでした。
その後2、3回同じことを言われ「じゃあ、読んでみるかな」と手にとってみたところ、
どこがどう似てたのかさっぱりわかりませんでしたがものすごく面白くて
「ああ、あれはほめ言葉だったと解釈しよう」と思いました。
少女まんが然とした少女まんがなのに、描こうとしてる内容の質が私の知る少女まんがとは全く違う。
うまくは言えないけど、
人生に対して勇敢である者の美しさのようなものが、たまげるほどナチュラルに描かれていたのです。
私には、こんなことできるのかなあ。
こんな風に人を描けるのかなあ。
そう思ったら、やってみたくなりました。
私も一応、私の人生に対して勇敢でありたいもの。
私を大島作品へ導いてくれた何人かのお客さまに感謝の気持ちを込めて、
大島作品でいちばん好きなタイトルをつけて
つめきり10とふたつめ公演『ロングロングケーキ』をお届けします。
★つめきり『ロングロングケーキ』のご案内/三谷麻里子★
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