やっぱり私は世の中が好きだったな。
世の中で生きていくのは時に苦しいもんだけど、しかし世の中と交際するのは好きだった。
世の中というのはとにかく漠然としていて、どこに何が潜んでいるかわからんでしょう。
世の中というのはぼんやり濁った川の、その、淀んだ水面みたいなもんです。
これはやっぱりポツンと糸を垂れたくなる。
そんな気持ちだったな、自分で雑誌を作って世の中に出したのは。
★外骨という人がいた!/赤瀬川原平★
■宮武外骨に扮した赤瀬川さんの言葉。
「屁茶無苦新聞」「頓知協会雑誌」 「有名無名」「興味雑誌 奇」 「ザックバラン」「スコブル」 「早晩廃刊雑誌」「面白半分」
これ全部、宮武外骨(1867年生まれ!)が作った雑誌のタイトルだそうです。
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