○プラシーヴォ○
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朝、携帯の着信音で目が覚めた
見たことの無い番号 聞いたことのない相手の声
私が以前、面接のお願いをしておいて
「やっぱり遠いから、やめておきます」
と失礼千万な断り方をした タイマッサージ店からの電話だった
実はタイから帰ってきてから
「以前お断りさせていただいたのだが やはり、もう一度面接を…」
とこれまた失礼千万×100の メールを送っていたのだ
ここならば、東京や岡山よりは 遠くないし 気合をいれれば家から通えるから
ゼヒキテクダサイ
とのこと
いい加減な人しか集まらなくて 頭を抱えていたところだったと 電話の向こうで店の人は苦笑する
タイに行って一人でマッサージを習ってくるような 熱意のある、がちゃ子さんとぜひ働きたい
ええ ええ はい じゃあ13時にお伺いします ええ ええ それでは失礼します
起きぬけでかすれていた声が ようやくなおったころ 会話は終了した
ああ…うそみたい きっとなにか落とし穴があるに違いない
幸せになれていない私 嬉しくて踊る心と 怖くて震える心が同時に…
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