○プラシーヴォ○
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苦節26年。
ようやく我が家にパソコン購入の許可が出た。
というより、母が最近異常なほどに パソコンに恋焦がれだしたのだ。
まさか不倫相手でも探す気じゃ・・・と 一抹の不安を抱きつつ、スポンサーである母を連れ 最近近所にオープンした、電機店へ向かった。
太陽のマークでおなじみのコ○マに入ると 入り口のすぐそばがパソコン売り場だった。
評判の悪いメーカーを消去法で考えて 店に入って5分で、購入するブツを決定した。
浮遊霊のように無言でたたずむ店員に、声をかける。
バカボンとムーミンを足して、さらにモザイクをかけたような ボウッとした男がふらふらと近づいてくる。
こいつが最悪だった。
ADSLの説明も、必要最小限のことしか話さず、 こちらが考える材料がまったくない。 (これは私が会社のパソコンで調べることにする)
コジマカードというのをつくると 5000円分キャッシュバックされるというので カードカウンターに行くと 印鑑やら、今使用しているキャッシュカード2枚だとか 結構、必要なものがあった。 (店員は、あたかもすぐ発行できるように言っていた) しかも5000円分の商品券がもらえるのは数ヶ月後らしい。
コ○マから歩いて15分のところに家があるので 手荷物にしてもらうつもりだった。
「これ、手で持って帰れますよね!」 (もうこの時点で腹がたっていたのでケンカごし)
「あー、そーですね…液晶ディスプレイで軽いですから… 大丈夫ですよ…」
おい!生きてるか?!
このあとプリンター売り場に連れていってもらうが
店員、一言もしゃべらず!
「…いっぱいあるんですけど どう違うんですかねえ」 (声がさらに低くなる私)
「あー、キャノンが高性能ですね」
終了
もういい。お前には頼まん
ぼーっと空中を見つめる店員を捨てて(なんか見えてたのか?) 私は独自で説明書をむさぼりあさった。
15分後決定。
さあ、持って帰るぞ!と思ってレジに行くと レジの中から、下の方においてあるパソコンの箱に バーコードを読む機械が届かなかったらしく
「手で番号うつのかよ…面倒くさいなあ…」
とレジの女がつぶやいた。
声に出すなよ! それがテメエの仕事だよ!
怒り疲れた私がふと出口に目を向けると 台車に載せたパソコン一式を ボンクラ店員が駐車場に運ぼうとしてる
「何してんねん!手で持って帰るっていったやろ!」 (敬語使用スイッチオフ)
「手…って車のことじゃないんですかあ?」
あー、そうだよね 中国ではスープのことを湯っていうものね
あんたの国では車のことを手って言うのかよ!
「手は無理ですよう。重たいですよー」
あんたさっき、軽いから大丈夫って言ったやんかああああ
「じゃ、宅配して」 (必要以上にしゃべるスイッチもオフ)
すると、店員は返事もせずにどこかへ歩いていった
あれ?超音波で喋ったのかな? 人間には聞こえない声で?
待つこと30分 近くにいた違う店員をひっつかまえる 「これを宅配して欲しいんだけど それを頼んだ店員がちっとも帰ってこないんだけど おたく、宅配システムが無いわけ?」
と言った瞬間、ボンクラ店員が戻ってきた
「あの〜、今から宅配にすると 伝票をイチから書きなおさないといけないんですよ あと10分くらい待っていただいて〜 できた伝票にもういちどサインをいただきたいんです〜」
私の中で何かがくずれた。
「サイン?」
「は…はい、してもしなくてもいいんですけど」
なんぢゃ、そりゃ!
「しなくてもいいの?」 「はあ、まあ…確認のためのものですから 絶対必要というわけ…じゃ…」
「もう1秒も待てない とにかくキッチリ届くように手配しといて あと、すいませんの一言ぐらい言えへんのか!」
店内が一瞬静寂につつまれ、BGMさえも止まったように 感じました。
妊娠している人は絶対行かないで欲しい。 胎教に悪すぎる!
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