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■ 『弱法師』
本当に古い話になるのだが、ひよこの目の前を最初に横切った生き物をひよこが親だと思い込むように、わたしに刷り込まれた人たち。
田舎の高校の新入生だったわたしに、高校と中学はこんなにも違ってて、まったくの別世界であるということを教えた人たちがいる。
わたしはまず、演劇部に迷い込んでしまったのだ。
その人々のほとんどが今は東京にいる。 芝居を続けているのはたった一人だけだが……。
「今、これを練習中だから、本は自分で買っといで!」
白い地に朱色と灰色の明朝体縦書き2列の新潮文庫。
三島由紀夫 近代能楽集
わたしの持っている本の中で、英和辞書の次にぼろぼろなのが、これじゃないか?
藤原竜也が蜷川の演出で『弱法師』の主役をやるという。
戦後の焼け跡をさまよう美貌の青年。
そして、彼は盲目だ。
併演の『卒塔婆小町』も楽しみだ。
ムスメを誘ったら、意外にも「藤原なら『バトルロワイヤル』の頃から好きだったから、行く」という。
珍しいこともあるものだ。
2005年04月04日(月)
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