暗行記...不夜

 

 

東日本大震災 - 2011年03月14日(月)

3日前の午後突然揺れた


揺れたというより振り回されたようだ


それが来た時

病院の二階の倉庫に1人でいた


初めはいつもの地震のように感じ

仕事を続けていたのだが


次第に揺れは大きくなり

扉が大きく開いたり閉まったりを繰り返し

窓はいまにも吹き飛びそうだった



人間1人だと冷静になるのは難しい

ただただ立ち尽くし死を予感した


収まってからもどうしたらいいのか

何をすべきなのかを出すのに時間がかかった



そこからは患者のことや

医療機器のこと

設備や家族のことと走り回った



停電が続き余震が続き

病院待機を解かれたのは夜中の12時だった


その時も停電は続き

家に帰って初めてこの地震の大きさ

そして被害の重大さを思い知った



テレビに映し出されたのは

宮城の気仙沼が火の海になっている光景


どの番組もこの地震を持て余していた

規模も被害も想定外だったことに



そして私は小さな自分を

何も出来ていない自分を情けないと思った


家族が無事なだけで

喜んでしまった自分を少し悔いた


...



 

 

 

 

暗行記 目次
軌跡   岐路

手紙  掲示板
 寂しがりやな豚ちゃんたちの旅跡