Tonight 今夜の気分
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2007年08月07日(火) 早くも危機を迎えた ( ? ) 民主党



「 君の意見には賛成しないが、君のそう発言する権利は

  死んでも擁護しよう 」

           マリー・A・ヴォルテール ( フランスの文学者、哲学者 )

I disapprove of what you say, but I will
defend to the death your right to say it.

                               Marie A. Voltaire



ヴォルテール は、上流階級を風刺する詩を書いたため、投獄される。

冒頭の名言は、教会の権威や封建主義に反対した、彼らしい一文である。


民主党が参院選で圧勝したのは、熱烈な支持者に後押しされたというより、自民党の不始末による 「 オウンゴール 」 の色合いが強い。

されど自民党としては、国民から支持が得られなかった事実に変わりなく、これからも政権を担う気なら、野党の声にも耳を貸す姿勢が必要だ。

たとえば、数の多さにものを言わせて 「 強行採決 」 を行ったり、党の方針に逆らい、郵政民営化に反対する者を 「 排除 」 したことに批判があった。

それを、「 独裁政治 」 だとか、「 言論の弾圧 」 だと評した民主党からは、「 もっと、意見の多様化を尊重すべき 」 と糾弾する声も多かった。

党首の意見に従わない 「 造反組 」 など、異論を唱える議員に圧力をかけるような姿勢は 「 許されざる行為 」 だと、民主党は言い続けてきたのだ。


11月に期限の切れる 「 テロ対策特別措置法 」 を延長するのか、しないのかは、今後の重要な審議材料になるとみて間違いない。

当然、自民党は延長に肯定的だが、いまのところ、民主党の 小沢 代表 は反対の意思を示しているようで、衝突は避けられない見通しだ。

ところが、民主党の前代表である 前原 氏 は、出演したテレビ番組の席上 「 延長に賛成 」 と、まったく 小沢 代表 とは逆の意見を公言した。

国会議員の権利として、党の方針に背いて反対票を投じるのは自由だが、身内に反対意見が多かったので票決に負けた場合、党首はカッコ悪い。

まして、重要法案ともなれば、党内の結束がないと面子が立たず、審議の場で 「 おたくの ○○ さん は違うことを言ってるよ 」 と突っ込まれる。


それでなくとも民主党は、多くの有権者から 「 一枚岩なのか 」 という疑念を持たれており、意見が バラバラ では 「 烏合の衆 」 と思われやすい。

せっかく掴み取った 「 参院第一政党 」 の栄誉も、次の総選挙を ステップ とした 「 政権奪取 」 の野望も、それが原因で水泡に帰す危険が高い。

だから、異論には圧力をかけて封じたいところだが、あれだけ自民党による郵政造反組の駆逐を批難したあとで、「 言論封鎖 」 などできるだろうか。

もし、それを実行、あるいは考えただけでも 「 矛盾点 」 は浮き彫りになり、結局、「 他人に厳しく、自分に甘い 」 という国民の評価につながる。

かといって、異論を公言する党員、幹部を放置すると、収拾のつかなくなる怖れもあるので、特に 小沢 代表 としては、頭の痛い問題になるだろう。


生半可な人ほど、「 思想の自由 」、「 表現の自由 」 と簡単に口にするが、他人の意見や自由を認めるということは、そんなに生易しいことではない。

人は皆、自分の意見は 「 自由 」 として認めさせ、他人が異論を述べると 「 聴く耳を持たない 」 という “ ワガママ ” な一面を抱えている。

ただし、個人差があって、たとえば冒頭に紹介した ヴォルテール のように、弾圧された経験のある人と、横柄に甘えてきた御仁とでは対応が違う。

また、人格的には同じでも、「 他人の意見を聴いている フリ 」 ができる人と、そうでない人の違いもあり、特に政治家の場合は重要な資質となる。

少数派野党の場合は、まだ余裕もあるのだが、組織が大きくなってくると、反比例しやすい 「 人望 」 と 「 統率 」 の バランス を取るのが難しい。


個人的に、小沢 氏 に対する印象は 「 良くも悪くもない 」 が、この件をどう処理するのかという点について、とても興味深く、今後も観察したいと思う。

おそらくは、党内に 「 敵対ムード 」 があるとは思われたくないので、穏便に意見を調整しながら、妥協の道を探るような動きをみせるだろう。

それに、もし政権交代が実現して、自分が総理になるような気配があれば、アメリカの感情を逆撫でするのは得策でなく、延長に賛成するはずである。

問題は、いかにそれが 「 論理的矛盾 」 や 「 政策の転換 」 だと指摘されないように、上手い 「 言い訳 」 を考え付くかという点だろう。

海千山千の 小沢 氏 だから、そのあたりは愚直な 安倍 総理 よりも心得ているはずだが、どういう パフォーマンス を披露されるのか、楽しみである。






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