| 2007年03月19日(月) |
嘘をつかずに騙す人々 |
「 みんながそう言っている、と “ 私 ” が言うとき、
それは “ 私 ” がそう言っているという意味です 」
エドガー・W・ハウ ( アメリカのジャーナリスト )
When I say “ everybody says so, ” I mean “ I ” says so.
Edgar Watson Howe
ややこしい表現だが、言わんとする主旨は伝わる。
妙な自己主張をする連中の、いわば 「 常套手段 」 である。
自分に都合のよい嘘をつくとき、それが誰にも簡単に見破られてしまうものでは困るので、大抵、嘘つきは 「 小細工 」 を施すことが多い。
その一つは、「 断片的な情報だけを並べる 」 という方法で、自分の主張に適う事実だけを提示し、都合の悪い部分は隠蔽するというやり方だ。
たとえば、「 イラク戦争でアメリカは多くのイラク人を殺した 」 のは事実だが、その情報だけでイラク戦争の是非を語るのは正しくない。
そこには、「 イラク戦争でアメリカは多くのイラク人を救った 」 事実が語られていないし、他の重要な多くの事実が隠されてしまっている。
また、戦争をしなかった場合に 「 アメリカはどれだけのイラク人を見殺しにしたのか 」、「 フセインの横暴を見逃したのか 」 も語られていない。
アメリカの言うことを聞かずに、日本の憲法に固執せよと主張する人もいるが、いまの日本の憲法そのものが 「 アメリカ製 」 であることは伝えない。
駐留米軍の費用は問題にするが、米軍による日本沿岸の安全保障に係る費用については知らん顔で、まったく関心を持たない。
歴史上の観点から、日本が敗戦の混乱から復興を辿るまでの間、アメリカに救われた恩義に触れることはなく、今日の力関係だけを問題視する。
他にも、アメリカと日本の関係だけを例に挙げても、事実を隠蔽、あるいは断片的にしか伝えないことで、正しい情報を発信しない人が多く存在する。
ただ、満たされない気持ちをアメリカにぶつける人々は、嘘つきというより 「 わがまま 」 な性格が色濃く、精神的に未達な人が多いようだ。
もう一つ 「 騙しのテクニック 」 を挙げると、冒頭の名言に表されているような 「 情報操作 」 という手法がある。
たとえば、営業マンで 「 どなたにも大好評です 」 なんて言う人がいるけれど、「 では、買わなかった人はいないの? 」 と尋ねると黙ってしまう。
証券取引が 「 誰でも儲かる 」 ことはないし、逆に 「 誰でも損する 」 こともないのであって、すべての人に当てはまる話など滅多にないのが事実だ。
前述の 「 断片的な情報提示 」 と重なる部分もあるが、このように一部分の評価を 「 さも全体の意見のように 」 見せかけるのが情報操作である。
これも、嘘つきというより 「 他人の意見の威を借る 」 ことを好む性格の人がよく使いたがる手法で、精神的に 「 甘え 」 の強い人に多い。
営業の仕事を長く続けていると、少なからず、説得力、販売力を増すための手法として、「 嘘をつかずに他人を騙す 」 悪知恵が身についてくる。
その最たるものは 「 自己暗示 」 といって、自社製の商品が最高であると、自分で自分を暗示にかけ、そう思い込ませる手段である。
職業柄、そんな営業技術を実践し、それらを人に指導してきた経験からか、私自身は詐欺にあったり、他人から騙された覚えがない。
騙そうとしている人、論理が破綻している人は、少し話しただけで、あるいは文章の一端を読むだけで、すぐにボロが出てしまうものだ。
だから、見込みがあり、志の高い社員に対して私は、そのような技術を伝授しながらも、策を弄せず 「 正しいやり方で成功する 」 ように指導している。
これまでの選挙に加え、新しく始まる裁判員制度、国民投票制度など、これから国民の審判がますます求められる時代が到来する。
たまに、選挙の結果が自分の気にいらないからといって、日本人はバカだとか、これだからダメなんだと暴言を吐きまくっている御仁がいる。
私は、政治に興味がないというより、「 どんな結果でも、民主的に決定されたものなら、国民のためにすべて正しい 」 と思っている。
だから、結果をどうこう言わないが、マスコミや、一部のブログ等において、「 破綻した論理を事実のように湾曲する 」 横暴さには危惧がある。
ただ、なんだかんだ言っても日本は 「 恵まれた国 」 なので、よほど頭のおかしい連中とさえ関わらなければ、どうなってもハッピーに暮らせるだろう。
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