Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2005年01月02日(日) 飲酒運転はやめましょう



「 友達は、友達に酔っ払い運転をさせない 」

         ニューヨーク・タイムズに掲載された全米放送協会の広告

Friends don't let friends drive drunk.

        NATIONAL ASSOCIATION OF BROADCASTERS



いやー、飲んだ、飲んだ。

久しぶりに 「 飲んだ 」 と実感できるまで、しっかり飲んできた。


電車や飛行機の大部分が禁煙席なのに、「 禁酒席 」 というものは無い。

世間には 「 酔っ払い 」 が嫌いな人もいるし、酒臭いのが苦手な人にとっては、タバコの煙を避けたい人と同様に、隔離したいという願望もある。

なのに、「 禁煙席 」 はあっても 「 禁酒席 」 は無い。

ヘビースモーカーが他人にからむ確率より、泥酔者がからむ確率のほうが、圧倒的に高いにもかかわらず、公共交通手段は飲酒者に寛容だ。

そのあたりに、昔から矛盾を感じ、なんとも理不尽に思うことが多い。


私自身は、酒も飲むし、タバコもよく吸う。

ただし、他人の飲んだ酒の匂いを嗅がされたり、酔っ払いの醜態を見るのは嫌なので、自分が酒を飲んだ場合は、なるべくタクシーで帰る。

それでも、タクシーの運転手さんに多少の迷惑が掛かることは避けられないが、なるべく不快な思いをさせないようにして、利用させてもらっている。

幸い、「 酒癖が悪い 」 という評価はされたことがないし、あまり悪酔いをすることもないので、深酒をしたことでの失敗談も少ない。

たまに、飲んだあと 「 どうやって帰ったのか、覚えていない 」 などという話をする人もいるが、そこまで正体を失うほど酩酊することもない。


元旦から出かける予定はなかったし、酒を飲むつもりもなかった。

さほど遠方でもない友達と、電話で年賀のやり取りをしているうちに、今日は暇なので、「 ちょいと寄るわ 」 という話になった。

自家用車で出かけたのだが、すっかり 「 正月 」 ということを忘れていた。

普段は宵の口から酒など飲む相手ではなかったが、着いた途端に出来上がっていて、料理上手な奥さんから、肴やら、酒やら、もてなされた。

車の置き場は確保されているが、飲むと運転して帰れなくなる。


冒頭の広告にある通り、本当の友達は 「 飲酒運転 」 など勧めない。

彼も当然、私に 「 飲酒運転 」 なぞさせる気はないが、酒は勧める。

つまり、「 泊まっていくか、タクシーで帰れ 」 という魂胆であり、できれば 「 久しぶりなので朝まで飲もう 」 と誘ってくるのだ。

普段なら断るのだが、どうせ帰ってもやることが無いし、正月ぐらいは深酒しようかという話になり、だらだらと杯を重ねることとなった。

結婚はしているが子供のいない家庭だし、奥さんとも面識があったので、気兼ねなく、おせちやら雑煮やら、ごちそうになりつつ、時間が過ぎていった。


ふと気づくと、気持ちよくて 「 うたた寝 」 をしてしまっていた。

しかも、友人と奥さんまで、同じように眠っているではないか。

友人を起こすと、私が眠ったという記憶がないらしく、目をこすりながら続いて起きだした奥さんも、「 誰が先に寝たのか、覚えていない 」 という。

三人とも、最後のほうは朦朧と、独り言でも呟きながら手酌で飲んでいたようで、なんとも 「 ぼんやりと油断しまくった 」 間抜けな光景である。

正月とはいえど、なんとも気の緩んだ話に、三人とも吹きだして笑いあい、寝覚めにまた、今度は 「 酒抜き 」 で長話に及んだ。


すっかり酒は抜けたし、眠気もなかったが、タクシーで帰ることにした。

大丈夫だと言っても、車で帰れば多少は心配もかけるだろう。

慣れた者にとって、車の運転は簡単なものだが、その安易さには釣り合いが取れないほどの、重い 「 責任 」 を負っていることを忘れてはならない。

もちろん、体調が万全でも、絶対に事故を起こさないという保証はないが、ベストの状態でしか運転しないという理念を、曲げてはならないものだ。

車は翌日にでも、また取りにいけば済む話だ。


自分の人生や、大事な友人を、大切だと思う気持ちがあるならば、つまらぬことで横着をしたり、瑣末な事柄に リスク を背負うべきではない。

もちろん、道交法を含めた法の遵守や、社会道徳にも背くべきでない。

いくら仕事で頑張っても、お金や名声を得たとしても、そんなことでは償えない、取り戻せない失敗が、その先には潜んでいる。

理想的なビジネスマンの姿勢とは、仕事を離れた部分でも 「 できるだけあらゆる面において、模範的でなければならない 」 という側面も持つ。

正月は酒席の多い時期だが、自分の人生は 「 飲酒運転による不始末で、投げ出してもよいようなものではない 」 と、心に命じておくべきだ。


( 本日のおさらい )

「 正月は、“ 飲酒運転による事故 ” が多いので注意しましょう 」






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