白痴日記
白痴



 口で.

既に何度か殴られていた.
ある日その場を離れるかどうか,という重要な知らせが二人の身に
同時に降りかかり.

大きな橋から綺麗な景色.
ぽつりぽつりと言葉少なに何か話した気がする.
話し終えて,取り敢えずその場ではハッピーに見えるかの結論.

舐めてよ.

ここで?今話していた内容は?最初からこれが目的で?

殴られて縮こまっていた私には抵抗できる力がなく,
質問と非難を零そうとした唇に違うものが刺さる.

無力感でいっぱいの行為が終わる.
食道に精液が流れるのを感じながら,ただサイドミラーの自分を
見ていた.

2003年05月13日(火)
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