白痴日記
白痴



 腕の皮

その日あなたの腕の皮は灼け果てて
湖のような形で剥げていた.

私はそれを惚けて見ていた.
睨みつけるような鏡越しの冷たい視線を十分に感じながら.

殺したいほど愛しかった.


2003年05月12日(月)
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