白痴日記
白痴
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一円玉
ホカ弁で背の高い男の子が
財布からぽろりと落とした.気がつかない様子で.
私はそれを拾って,渡そうと.
しばらく迷っている間に
お客さんが次から次へとやってきて,一円玉が見え隠れし始めた.
傷跡のことを気にしたり,右手に荷物を持っていて
どうしても左手でしか渡せなかったから.
自意識過剰に心で嘲笑.
だけどやっぱり私は一円玉を拾って左手で手渡し
男の子のぼんやりしたお礼を聞き流して
店の外へ.
深呼吸.
2002年09月07日(土)
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