平素に在り

2007年06月06日(水) 鎌倉

鎌倉の実家へ帰ってきた。
いつも通り、やさしく迎えてくれた両親。

そして、芳醇な空気、緑の山、穏やかな海。
江ノ島海岸は、ほとんど湖のように静かで
海の家の建設が少しだけ始まっていた。

30年前と同じ海岸線を走る。足が砂に埋もれる。
だが、波打ち際を走ればコンクリートの上を走るより
ずっと楽に、膝にも負担無く走れる。

あんなに広く感じた海岸線も大人になったら少し
小さく感じた。走る、走る。まるでロッキーの
ように全速力で走った。いつ以来だろうか全速力。

海岸から実家までとぼとぼと歩いて帰った。
それは中学時代の通学路と同じ道で帰った。
あまりにも何も変わっていない。中学の校舎。
買い食いをしたパン屋。川沿いの細い道。

あのころの仲間がすぐそこにいるような錯覚に
襲われた。あまりに鮮烈に思い出の場所があるのは
嬉しい反面、ほろ苦い。もう戻れないという悲しさ
のせいかもしれない。


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こうたろう [MAIL]

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