かなしいうわさ
| home |日記の表紙| 前↓ | 次↑
2013年04月24日(水) |
ผักชี/香菜/coriander/धनिया |
中華屋で「この料理パクチー入ってないよね?」と確認して注文をしたおっさんが、料理出てきたらばっちりパクチー入ってたんで半笑いで店員に文句言ってた。「入ってるじゃん!」「コレハ”シャンツァイ”デスヨー」「おなじだよ!なんだよもー、しょーがねーなー」そういって食うおっさん。いいね。きっとあなたはいつの日かパクチーと和解できるよ。おっ、この変な味は...ビールのつまみに合う...んじゃねぇか...?? と気づく時がくるよ。
俺もパクチー大ッ嫌いだったんだけど、今では大好きだ。3年くらい前に、渋谷で一日バー店長したとき、つまみとしてサルサディップを作るのにパクチーが必要になった。でもおれ嫌いだから入れたくないなーと渋ってたら、妻から「これは”こういう味”なの。諦めなさい。諦めて食べてみなさい」と言われて、渋々食べたら、ピンと来た。来てしまった。サルサにはこの味が必要じゃん!そうピンと来てからパクチーが入っている料理食べたら、あっなるほどこれにはパクチーが絶対必要ですなァと思えるようになった。完全にパクチーと和解したのだ。それからは大好きな食材になった。 同じように、ジャスミンティーも昔大嫌いだったのに今は大好きになったもののひとつだ。昔は何度飲んでも「こんな気取ったもん飲めるかっつーの。お茶がスースーしてどうすんだっつーの。」と思ってた。でも沖縄に行くと、なによりもメジャーな飲み物として地元の人がガブガブ飲んでる。ふーん...と思いながら、燦々と照りつけるクソ暑い日差しのなかでさんぴん茶を買って飲んでみた。ピンと来た。来てしまった。完全にジャスミンティーと和解した。お前、最高だな... それからは、常に自宅にはジャスミンティーを欠かさない。 単純だ。おれは単純だ。単純なバカ野郎なんだ。だから自分の直感を完全には信用しないようにしてる。もちろん直感は大事だけど、咬んで砕いて味わって考えないと分かんないんだ。いつかピンと来たりするんだ。そう考えるようになってからの方が人生楽になった。 昔は自分を縛るものは他人や金や慣例や生まれや組織や国だと思ってた。遠くにいる悪いヤツら、身近にいる理解の無いアホ共に抗って生きていく、生活ってなんて辛くて惨めなモンなんだと思ってた。そうじゃなかった。自分自身も自分を縛る。直感や気持ちや気分はそれまでの経験や勉強から基づいているとても大事なものだけど、それをすこーしだけ疑うマヌケな心を持っておく。心を好きなもの”だけ”でパッツパツにしすぎない。心のなかに、いったん嫌いと思ったものを置いておく余白を確保しておく。あとでその余白に置いておいたものを見直してみると、ピンと来て、大好きになったりする。好きにならないものはバカだから忘れるようにする。逆にいま大好きなものを後で嫌いになることもあるけど、まぁ今はそれを好きだからそうなった時はそうなった時でいーや。そのくらいバカでいいんだ。自分の直感を信じていない自分を信じるなんて回りくどいしバカバカしいけどそれでいいんだ。バカ最高、バカは楽です、バカおすすめです!
今日もりんご姫は元気です。
|